関係性を御する
人は加齢にしたがって関係性が増えていく。赤ん坊の頃には親・家族との関係がなかったものが、今は歳を重ねて顔も知らない人とのつながりも膨大になっていく時代である。それによって疲労困憊する者もいれば、意外にゆうゆうと生きている者もいる。
おそらく人は(成人したのちは特に)関係性との付き合い方を考えなければいけないだろう。誰彼全員によい顔をすることは出来ない。さもなくば、自分の目指していること、目指している世界に差し支える。かといって唯我独尊にて自分を大事にして動きすぎると、今度は自分の世界が広がっていかない。世界と交流されない個人的な思いを一生抱えこみ続けられるほど、人間は強く出来てはいない。
この関係性に対して一般的な身の処し方としては、優先順位をつけるくらいになるのだろうか。どの関係性を大事にするのかランク付けするということになろう。「あいつよりはこいつの方が良い」というわけだ。
私は確固としてその処し方を否定するものである。理由を詳しく言うのは憚られるが、とにかく許せないものは仕方がない。
私のような人間はどのように関係性を御するのか。
「自分の生き方、生きる道を確固とする」それ以外にないであろう。スタイルを強く意識しながら、また常日頃そのスタイルを内省するより他はない。それで敵対したり退いていく者がいるならば仕方のないことだ。残るものは残る。自身に対して絶対に譲れない物事を作れなければ、それでも残るものに失礼に当たる。
このような生き方は側から見れば、どうしようもない人生に見えるのかもしれない。ただそうとしか生きれなかった。その実感だけが私には身に持てる全てのことだ。
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