本のジャケ買い
「ジャケ買い」と言われる行為がある。例えばCDやレコードなどでアーティストのことも何も知らないけれど、ジャケットカバーのデザインが好みでつい購入してしまう。中身を丹念に味わうことはかなわない、音盤関係の世界でよくみられることである。
私自身もよくやってしまうことだ。だが不思議と、「外目は良いけれど中身はがっかり」といったことは少ない。持ってしまえば自然と愛着がわいてくる感じ、とでも言えようか。
私は書籍においても、「ジャケ買い」をしてしまう。今は金欠で必死に欲を抑えることも多くなったものの、装幀技術も上がった今の時代は本屋さんをめぐるだけで気持ちが良い。そして、紙の肌ざわり、本の紙の持ち重り、活字のならびの「声にはならない口調」を楽しむのだ。
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